経営者には多くの能力や資質が求められますが、人脈作りや関係者、関係機関との関係構築を円滑に行う能力も重要な要素となります。
最近はビジネスネットワーキングという言葉で表されることも多く、これを意識した活動に重点を置く経営者が増えています。
本章では経営者に必要なビジネスネットワーキングについて見ていきます。

ビジネスネットワーキングとは

ビジネスネットワーキングとは

ネットワーキングはネットワークを構築するために必要な各種の行動を指し、簡単にイメージするなら人脈作りと解して差し支えありません。
ビジネスネットワーキングはこのうちビジネスや企業経営の側面から見たネットワーキングを意味し、例えば起業家同士のネットワーク構築や取引先との関係構築、あるいは投資家との関係構築など幅広い意味を持ちます。
自社が身を置く業界に捉われるものでもなく、自社の経営とは直接的に関わりを持たない分野との交流も、新たな視点を見つけるための要素と考えればビジネスネットワーキングと考えることができます。
異業種交流という言葉もあるように、異なる文化に触れることで新しいアイデアや視点を持てるチャンスが広がるので、ビジネスネットワーキングはかなり広範囲のレンジで考えることができます。

ビジネスネットワーキングのメリット

ビジネスネットワーキングのメリット

ここではビジネスネットワーキングの具体的なメリットをいくつか見ていきます。

①ビジネスチャンスの獲得

ビジネスネットワーキング自体は広く人脈を構築することですが、その結果として新たなビジネスを獲得できるチャンスが生まれます。
特にBtoBの事業内容の場合、既存の取引以外に新たなビジネスチャンスをつかむ機会としては、人づてで何らかのお話を頂いて「それでは詳しくお話を・・」となることが多いのではないでしょうか。
そのようなチャンスを作る機会としてビジネスネットワーキングを活用できます。

②モチベーションの維持、アップ

経営者は孤独だと言われることが多いのは、同じ目線で意見交換ができる相手が身近にいないからです。
同じ目線で話ができる人が身近にいるだけで孤独感は薄らぎ、モチベーションの維持、アップにつながります。
経営者同士の人間関係においては、競業関係にある経営者同士でも仲が良いことが多く、一般の人から見ると不思議に思えるようです。
しかしビジネスではライバル関係にあっても、経営者目線で日ごろの憂さ話をお互いにするだけでも相当気がまぎれるものです。
これが競業関係にない経営者同士であれば利害関係もほぼないので、安心して色々な話をすることができます

ビジネスネットワーキングの手段

ビジネスネットワーキングの手段

ここではビジネスネットワーキングの具体的な手段を見てみましょう。

①イベントへの参加

経営者や起業家が集まるリアルイベントは各地で開催されています。
大小様々なイベントがあり、その目的やオープン度合いも様々です。
特定の目的を持って開催されるものや、特定の課題等に関する勉強会の形をとるもの、特段の目的を設定せずに経営者同士が顔を合わせること自体を目的に広く行われるものなど、内容や目的は様々ですので、事前にチェックして相性を判断してください。
オープン度合いも様々で、誰でも参加できるものや登録制、会員制のもの、紹介制を敷いて会員からの紹介が無いと参加できないものなどもあります。
自治体等が主体となるものは安全ですが、民間主体のものは法に触れる性質が無いか、マルチなど悪質性がないかなどを見極める必要があることに留意しましょう。

②オンラインでのビジネスネットワーキング

今はSNSをフルに活用する時代になっていますから、リアルイベントだけでなくオンラインで交流を深めることもできます。
様々なプラットフォームがあるので、これらをすべて使いこなすのは少し大変ですが、多くの交流を目指すならばメジャーなプラットフォームは全て網羅してアカウントを作成するのがベターです。
オンラインではWEB上でセミナーが開催されることが多いので積極的に参加してみましょう。
オンラインでのつながりを持った後にリアルイベントにつなげるパターンもあるので、こちらも安全性などには配慮しつつ、積極的に参加してみると良いでしょう。

まとめ

この回では経営者向けのビジネスネットワーキングについて見てきました。
人とのつながりは、いわゆる人脈という形で形成されて経営者個人のモチベーションのアップに寄与するだけでなく、ビジネスチャンスを獲得する機会も広げてくれます。
部下を育成する難しさなど日常の課題をざっくばらんに話すだけでもストレス解消になりますから、身近で参加できそうなイベント等があったら是非チェックしてみてください。