「ファクタリングを使いたいのですが、2社間と3社間、どちらがいいですか?」——これは私たちスタッフが日々のご相談の中で最もよく受ける質問のひとつです。ネットで調べると「2社間は手数料が高い」「3社間は取引先に知られる」といった断片的な情報が飛び交っており、余計に迷ってしまうという声もよく聞きます。この記事では、現場で数多くのご相談に対応してきたスタッフの視点から、2社間・3社間の違いを整理し、どちらを選ぶべきかを正直にお伝えします。
目次
そもそも2社間・3社間って何が違うの?

まず基本から整理しましょう。ファクタリングには、取引に関わる当事者の数によって2社間と3社間の2種類があります。
2社間ファクタリングは、「利用者(お客様の会社)」と「ファクタリング会社」の2者で契約を完結させる方式です。売掛先(お客様の取引先)はこの取引に関与しません。売掛金が入金される期日に、お客様の会社がファクタリング会社へ返済する形をとります。
3社間ファクタリングは、「利用者」「ファクタリング会社」「売掛先」の3者が関わります。売掛先にファクタリングの利用を通知し、承諾を得たうえで、売掛先が直接ファクタリング会社へ支払う仕組みです。
この違いが、手数料・スピード・取引先への影響という三つの面に大きな差を生み出しています。
手数料は2社間のほうが高くなる理由

2社間はファクタリング会社にとってリスクが高い契約です。売掛先の承諾がないため、「本当にこの売掛金が回収できるか」をファクタリング会社が独自に判断しなければなりません。また、売掛金が入金された後に利用者が横領・使い込みをするリスクも完全には排除できません。
このリスクを反映して、2社間の手数料は一般的に5〜20%程度と幅広く設定されています。一方、3社間では売掛先が直接支払う仕組みなので未回収リスクが低く、手数料は1〜9%程度に抑えられることが多いです。
ただし、この手数料差だけを見て「3社間のほうが絶対いい」とは言い切れません。後述するように、3社間には時間的・関係的なコストが別途かかるためです。
スピードが必要なら2社間一択です

「今週中に振り込みが必要」「来週の支払いに間に合わせたい」という場面では、2社間ファクタリング一択です。
2社間は利用者とファクタリング会社だけで話が完結するため、必要書類が揃えば最短数時間〜翌営業日には入金されるケースが多いです。オンライン対応のファクタリング会社であれば、書類のやりとりもすべてデータで完結し、来店不要で手続きが進みます。
一方、3社間は売掛先へ通知・承諾を取る工程が入るため、最低でも数日〜1週間以上かかることが一般的です。売掛先の担当者が出張中だったり、社内承認に時間がかかったりすると、さらに延びることもあります。「急いでいるのに3社間で申し込んで間に合わなかった」というご相談も実際にございます。緊急時は迷わず2社間をご検討ください。
取引先への通知——気にすべき?気にしなくていい?

「取引先にファクタリングを使っていることを知られたくない」という理由で、2社間を選ばれる方は多くいらっしゃいます。これは現実的な懸念です。
3社間では売掛先に通知が入るため、「この会社は資金繰りが厳しいのか」という印象を与えてしまう可能性は否定できません。特に、売掛先が大手企業や金融機関系の会社の場合、社内規定でファクタリングを理由に取引条件を変えたり、最悪の場合は取引継続を見直したりする事例もゼロではありません。
ただし、現実にはファクタリング自体が資金調達の正当な手段として社会的に認知されつつあります。中小企業庁も活用を推奨しており、「ファクタリング=危ない会社」という認識は以前より薄れています。売掛先との関係性や業種によっては、あえて3社間を選んでも問題ないケースは多くあります。
迷った場合は、
①その取引先との関係が長く信頼関係がある
②売掛先が中小企業や個人事業主など柔軟な判断ができる相手
という条件に当てはまれば3社間でも問題は少ないと私たちは判断しています。
どちらを選ぶか——スタッフが実際に使っている判断基準

日々のご相談の中で、私たちスタッフが実際にお客様へお伝えしている判断基準をご紹介します。
まず「いつまでに資金が必要か」を確認します。1週間以内であれば2社間一択です。1〜2週間以上の余裕があれば、3社間も選択肢に入ります。
次に「売掛先との関係性」を確認します。取引開始から日が浅い、または取引先が保守的な企業であれば2社間をお勧めします。長年のお付き合いがある取引先であれば3社間も検討可能です。
最後に「手数料とのバランス」を見ます。少しでも手数料を抑えたく、かつ時間に余裕があるなら3社間のほうがコストメリットは出やすいです。
ひとつ正直にお伝えしておくと、ファクタリング会社によっては「3社間対応できない」という事業者もいますし、逆に「2社間の手数料が競合より高い」というケースもあります。まずご相談いただき、条件を比較したうえでお決めいただくことをお勧めします。弊社では、お客様の状況に合わせて最適な方式をご提案しています。
こんな方には2社間、こんな方には3社間

最後に、簡単な目安としてまとめます。
2社間ファクタリングがが向いている方。
①とにかく急いでいる。
②取引先に知られたくない。
③売掛先が大手企業や公的機関ではない。
3社間ファクタリングが向いている方。
①手数料をできるだけ抑えたい。
②時間に余裕がある。
③売掛先との関係が良好で通知しても問題ない。
どちらの方式も「使ってはいけない」局面はほとんどありません。大切なのは、ご自身の状況を正確にお伝えいただいたうえで、ファクタリング会社と一緒に最適な選択を見つけることです。迷ったままにせず、まずはお気軽にご相談ください。私たちスタッフは、最初のご相談から丁寧に一緒に考えます。
よくある質問
A. 一般的に2社間のほうが審査のハードルは低いといわれています。3社間は売掛先の承諾が必要なため、売掛先が承諾しない場合は利用できません。一方、2社間は売掛先への通知なしで手続きが完結するため、利用者側の書類が揃えば審査が進みやすい傾向があります。
A. 通常はファクタリング会社が書面またはメールで売掛先に通知します。通知の文面や方法はファクタリング会社によって異なりますが、「売掛債権を譲渡した旨」と「今後の振込先変更」をお伝えするのが一般的です。利用者ご自身が通知されるケースもあります。
A. 契約締結後の方式変更は原則できません。申し込み前の段階であれば切り替え可能ですので、どちらにするか迷っている場合は担当スタッフにお早めにご相談ください。状況をお聞きしたうえで最適な方式をご提案いたします。
A. 信頼できるファクタリング会社であれば、手数料以外の費用(事務手数料・審査費用など)を請求することはありません。ただし、事業者によっては別途費用が発生するケースもあるため、契約前に費用の全体像を必ずご確認いただくことをお勧めします。
