2025年の4月を迎えいよいよ新年度が始まりました。
皆さんは新年度の抱負や目標はもう立てられましたか?
新年度の計画を立てたいけれど目標が明確にならない、計画を立てる手順がよく分からないという人もいるかもしれませんね。
この回では新年度の目標設定を行うための手順やポイントについて見ていきますので、ぜひ参考になさってください。

目標を立てる前の準備段階

目標を立てる前の準備段階

目標設定が上手くいかない人も焦る必要はありません。
最初から完璧な目標を立てるのではなく、まずはざっくりと「こうなったらいいな」というイメージを描いてみましょう。
「仕事で成果を出したい」「チームで協力してプロジェクトを進めたい」「新しいスキルを身につけたい」など、漠然とした理想を言葉にすることで、自分が何を求めているのかが徐々に見えてきます。
あるいは理想の働き方を意識するというのもお勧めです。
「どんな環境で働きたいか」「どのようなスケジュールで仕事をしたいか」「ワークライフバランスをどのように保ちたいか」などを整理することで、目標設定に役立てることができます。
例えば「リモートワークを活用しながら働きたい」「残業を減らして効率的に業務を進めたい」「チームで協力しながら成長したい」といった理想の働き方を意識すると、その実現のために必要な行動が明確になります。
自分が仕事をする上で大切にしたいことを重視する手もあります。
「何のために働いているのか」「どのような価値観を大切にしたいか」を明確にすると、そのためのステップを考えることにつながります。
「成果を出すことを最優先にしたい」「職場の人間関係を大切にしたい」「スキルアップを重視したい」など、人によって仕事への価値観は様々です。
自身の価値観を整理することで、目標設定に一貫性を持たせることができます。
「自分にとって達成感を感じる瞬間はどんな時か」を考えることで、モチベーションを高く維持するための指針が見えてきます。

目標を設定する手順

目標を設定する手順

では新年度の目標を設定するための具体的な手順について見ていきます。

①目的の明確化

漠然としたイメージを先鋭化して具体的な目標を設定します。
例えば売上を増加させることを目的とする場合、「市場シェアを拡大する」「チームの士気を高める」など、より具体的な課題が見えてきます。
目的を明確にする際には、その目標がビジネスの全体的なビジョンや戦略に合致しているかを確認することが大切です。
また目的をチームと共有することで、全員が同じ方向を向いて努力できる環境を作ることができます。

②方針を決める

目的が明確になったら、それを達成するための方針を決めます。
方針とは目標を実現するための大まかな方向性や戦略のことです。
「新規顧客の獲得に注力する」「既存顧客の満足度を高める」「業務効率化を図る」などの方針が考えられます。

③目的を達成するために必要な行動を洗い出す

方針が決まったら、それを実行するための具体的な行動を洗い出します。
この段階ではタスクを大きな行動単位でリストアップすると良いでしょう。
例えば「新規顧客獲得」の方針に対しては「ターゲット市場の調査」「マーケティングキャンペーンの実施」「営業活動の強化」などが挙げられます。
行動を洗い出す際には優先順位をつけることも重要です。
効果の高い行動から実施することで効率的に目標を達成することが可能になります。

④必要な行動をタスクに落とし込む

リストアップした行動をさらに具体的なタスクに分解し、スケジュールに組み込む段階です。
仮に「マーケティングキャンペーンを実施する」という行動をタスク化する場合、「キャンペーン内容の企画(4月末までに)」「デザインの作成(5月上旬までに)」「広告の配信(5月中旬から開始)」といった形で詳細化します。
タスクの進捗を管理するために、タスク管理ツールやプロジェクト管理ツールを活用すると便利です。
これにより実施状況をリアルタイムで把握できるだけでなく、チーム全体で情報を共有することができます。

⑤期限を設定する

目標とタスクに対して具体的な期限を設定することで、計画を実行する際のモチベーションが高まり、効率的に進められるようになります。
期限を設ける際には、短期、中期、長期のスパンで分けて管理すると効果的です。
例えば「3ヶ月以内に新規顧客を20件獲得する」「6ヶ月以内に売上を10%増加させる」といった期限付きの目標を設定します。
期限を設定することで進捗状況を定期的に振り返り、計画の見直しや修正が容易になります。

目標を立てる際のポイント

目標を立てる際のポイント

ここでは新年度の目標を立てる際のポイントについてまとめて見ていきます。

①具体的な数値を設定する

上でも触れましたが、目標に具体的な数値を盛り込むことで進捗を定量的に評価できるようになります。
「売上を前年比10%増加させる」「新規顧客を年間60件獲得する」「コストを5%削減する」といった数値目標を設定することで努力の方向性が明確になります。
具体的な数値を目標に含めることで達成感を得やすくなり、モチベーションの維持にも繋がります。
数値設定の際には業界平均や過去の実績を参考にして、現実的な範囲内でチャレンジングな目標を立てることがポイントです。

②期間を小分けする

目標達成までの期間をいくつかのステップに分け、小さな目標を設定することで進捗を具体的に管理できます。
年間目標を達成するために半年ごとの中間目標、3ヵ月ごとの短期目標、さらには1ヵ月ごとの細かいタスクに分けて計画を立ててみましょう。
「1ヵ月ごとの新規顧客獲得数」「四半期ごとの売上増加率」など、具体的なスパンで設定することで、進捗状況を定期的に確認できるようになります。
目標が漠然としたものではなく、実行可能な具体的なステップとなって達成の実感を積み重ねることができます。

③ご褒美を考えてみる

目標達成のモチベーションを維持するためには、自分やチームへの「ご褒美」を設定すると効果的です。
個人であれば「目標達成後に旅行に行く」「新しい家電を購入する」などの具体的な報酬を決めることで、達成への意欲が高まります。
チームの場合は、「成功したらチームメンバー全員で食事会を開く」「小さな達成ごとに表彰を行う」といった形で、共通の達成感を得られる仕組みを作ることが有効です。
ご褒美を設定することで目標に向けた努力が楽しいものとなり、ポジティブな雰囲気で進めることが可能になります。

④定期的なチェックを行う

目標を立てっぱなしにするのではなく、定期的に進捗状況をチェックすることが大切です。
半年ごと、3ヵ月ごと、1ヵ月ごとなどのタイミングで「目標に対してどのくらい進んでいるか」「達成までのギャップは何か」を確認します。
その際、可能であれば進捗状況を数値化し、データに基づいて現状を分析します。
もし目標達成に向けて遅れが生じている場合は、計画を修正する柔軟性を持つことが重要です。
チェックポイントを定期的に設けることで、目標への進行状況を可視化し、必要なアクションを素早く取れるようになります。

まとめ

この回では新年度の目標設定を行うための手順やポイントについて見てきました。
新年度の目標はビジネスや事業の方向性を定める土台となるので、ぜひ具体的な目標をたててください。
個人と組織では目標の種類や立て方が若干異なるところもありますが、基本的には上で見てきた手順で進めると比較的楽に設定できると思います。
目標設定は人生や生活にハリを持たせることにもなるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。